「歯のクリーニング」で口臭も防げる?
作成日:2016/09/08
更新日:2021/04/16
歯科医が専門の器具や研磨剤を使用し、歯にくっついているプラークや歯石を徹底的に除去することを「クリーニング」と言います。コーヒーの着色汚れや煙草のヤニなどは、通常の歯磨きではなかなか落としきることができません。また歯間など歯ブラシが届きにくい部分の汚れも、自分で完全に除去することは難しいでしょう。このような汚れを専門家の手によって清掃・研磨することにより、健康的なお口を保つことができます。
歯をクリーニングする意味・メリット
「虫歯でもないのにわざわざクリーニングまでしなくても…」と思っていませんか?
歯間や歯周ポケットなど磨きにくい部分に残った汚れ(プラーク)は、細菌の温床。プラークが蓄積して再石灰化し、歯石となると自力では取り除くことが困難になるので、専門家によるケアが必要になります。
歯をクリーニングして細菌の数を減らすことで、口腔内の衛生環境が整い、お口トラブルが発生しにくい状態を作ることができるでしょう。つまり、歯のクリーニングは「お口トラブルの元となる細菌を取り除く」という大きな意味があるのです。
特に35歳~54歳までの年齢で、「口臭がある」と感じる人の割合が高まる傾向にあり、「まだ若いから」という油断は禁物です。日頃から、歯や口の健康をチェックして、気になる点があればすぐに歯科医に相談しましょう。
歯のクリーニングで口臭は予防できる?
では、歯のクリーニングは口臭の予防効果は見込めるのでしょうか?
答えは「YES」です。口臭の原因の多くは、口腔内に存在するにおい物質を発生させる嫌気性菌に由来しています。歯のクリーニングは上記の通り歯垢・歯石を除去するものなので、歯垢・歯石に含まれる細菌がいなくなることで口臭を予防することができるでしょう。
また、歯をクリーニングすることで正常な口腔内の環境を正常に整えて、ドライマウスを予防することができるので、口臭を防ぐことが可能です。
ただし、口臭には胃腸などの内臓から起こっているものや心因性のものなど、様々な原因があります。口腔内の細菌が原因でない場合は口臭を軽減することはできません。また、虫歯や歯周病などの細菌が原因の場合は、クリーニングだけでなく根本的な治療が必要となります。